V2H利用時の電力単価動向 2022年初冬

前回まで
V2H機器が設置され、2ヶ月間。
日々の電力消費がデータで見られるようになってきました。

電力単価はどうなっているか?
買電、太陽光、EV経路充電を総合した10、11月の電力単価は、

10月 月平均 18.0円/kWh(7.4~32.1円/kWh)
11月 月平均 18.1円/kWh(9.8~34.2円/kWh)

と月平均は安定していますが、
天候やEV使用、経路充電利用の有無などで、
日毎には結構幅のある結果となりました。

毎日、なるべくなら電力単価も安い方が嬉しいので、
今回は日々の電力単価を何がドライブしているのかについて
この2ヶ月のデータを分析してみます。

我が家では蓄電池により
系統からの買電はほぼ深夜電力のみとなっています。

よって、電力単価のスタートは
買電深夜電力単価の15円/kWhとなります。

ここから、無料の太陽光発電の電力が使えれば、
それだけ電力単価は安くなり、
逆に単価の高いEV経路充電(約45円/kWh)や
日中の系統からの買電(25~30円/kWh)が増えると
電力単価が高くなるのだろうと予想されます(下図1)。

図1 消費ベースでの電力単価はどうやって決まるか?(数値は我が家の11月実績)

これら、電力単価に影響を与えそうな、
 ① 太陽光発電の利用量(単価を下げる)
 ② 充電ステーションからの経路充電の利用量(単価を上げる)
 ③ 系統からの日中の買電の利用量(単価を上げる)
を、一つのパラメータで表せられないかを考えます。

スタートは、深夜電力の15円/kWh、

対して、

 ①の太陽光は 無料なので、差は-15円/kWh
 ②の経路充電は 45円/kWhなので、差は+30円/kWh
 ③の日中買電は 25~30円/kWhなので、差は中を取って+12円/kWh

これらを重みづけて平均します。

日々電力単価パラメータ = (-15×①+30×②+12×③)/15 (式1)

この値の次元は(kWh)であり、
その日使った総電力を深夜料金(15円/kWh)で払っていたら、
何kWh使えていたか、を示したパラメータと言えます。

この式1を横軸として、日々の電力単価を整理してみたのが図2です。

図2 日々の電力単価への影響因子まとめ(10月・11月)

図2を見ると、
EV経路充電量が多い日や日中の系統からの買電が多い日に電力単価が高くなり、
太陽光発電の利用が多い日には電力単価が安くなる傾向を
一つのパラメーターで表せていそうです。
バラツキは、無料の充電ステーションでの経路充電分や、
EVに経路充電したがその日には使わなかった電力などに因ります。
当面は、この図2の整理方法を継続してみます。

以上から、我が家で日々の電力単価を安くするためには、

(1)天気が良いことを祈るw(春が楽しみ)
(2)EVはなるべく経路充電(約45円/kWh)ではなく
   自宅(0 or 15円/kWh)で充電する(当たり前・・・)
(3)日中は可能な限り系統(25~30円/kWh)からは買電しない。

であることがわかります。

また、更に

(4)日中の余剰太陽光はなるべく売電せずに、
   据置蓄電池やEVへ蓄電する

も単価削減に効果があることが予想できます。

え? 単価よりもそもそもの使用量を減らせ? ご尤も(^^ゞ

次回予告
さてさて、自然エネルギーである太陽光の場合、上の
 (3)日中に電気を買うな、と
 (4)日中に電気を売るな、を
両立させるのはピンポイントの要求のため、
かなり難しいことが予想されます。

蓄電池への深夜充電が足りないと、翌日充電が枯渇して系統から買電に、
蓄電池に深夜充電しすぎると、翌日太陽光が余って売電に・・・・

このジレンマの解決策として、
我が家のパワコンには、翌日の天気予報から、
前日の深夜電力による蓄電池への充電量を調整する機能があります。

ですが、ある問題が発生したために、
我が家ではその調整機能の使用をすぐに止めました。

その理由を紹介します。

では、今日はここまで!

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