前回まで
蓄電池・V2Hの導入により、
買電は深夜電力しか行わなくなったため、
買電単価が電池導入前よりも月平均で4円/kWhほど
安価となりました(10・11月)。
もっと経済性をあげることは出来ないのかと
便利お助け機能を試します。
天気予報による充電量自動調整機能
我が家のパワコンには、
天気予報と連携して深夜電力での充電量を
自動調整してくれる機能があります。
ニチコンさんが「AI自動制御サービス」と呼んでいる
天候に合わせた深夜充電量の自動調整機能が必要な理由を
下図で説明します。
赤線が太陽光発電量、水色が消費電力量です。
理想的な蓄電池の運用(濃青)は、
③(夕方の太陽光発電量=消費電力量)の時点で、
蓄電池の残量がちょうど100%となりつつ、
②と④で残量が0%にならないことです。
しかし、①の時点で充電量が過多(緑)ですと、
③付近で満充電のために蓄電池へ太陽光の余剰電力を充電できなくなり
系統へ安価に売電することとなります。
(でも、こっちはまだマシ)
逆に、①の時点で充電量が不足(オレンジ)ですと、
②や④の付近で蓄電池の電力が枯渇し、
系統から高価な電力を買うこととなります。
(こっちは、可能な限り避けたい)
①で充電が過多か不足かは
その日の天候や日射量で変化します。
蓄電池は
天気が良ければ①の時点で多めに空けておけば良く、
天気が悪ければ①の時点で満充電でも良くなります。
我が家のパワコンの自動調整機能は、
この①の時点での蓄電池充電量を
その日の天気予報を使って調整してくれます。
その①時点での充電量の調整方法は、
前夜の深夜電力での充電終了時間を前後させることで
達成しています。
我が家の据置蓄電池で試したところ、
かなりの確率で理想に近い充放電が③付近で達成できておりました。
長年、天候と①の時点での充電量の相関データを教師データとして収集し、
同社のAIを機械学習させた賜物なのでしょう。
でも、我が家では直ぐにこの機能を使うのは止めました
いきなり回想モード・・・・
その日は、快晴で、
自動調整機能は、充電過多とならないよう、
前夜は早めに蓄電池への充電を止めていました。
しかし朝、出かけるためにEVを起動したところ、
昨晩の帰宅時から充電が全く増えておらず、
その日の片道分も走れないことが判明。
急遽、近所の有料急速充電で事なきを得ましたが、
もし、充電不足に気づくのが遅かったら、
家族は遅刻になるところでした。
この原因は、
天気予報による充電量の自動調整が
据置蓄電池だけでなく、EV充電にも効いてしまう仕様のためでした。
翌日が快晴だと判断した同社AIは、
前夜、蓄電池だけでなく、EVの充電も止めてしまっていました。
まあ、電池が2つとなるトライブリットは比較的新しい製品であり、
従来、電池は1つしか付いていなかったので、
このような仕様になっているのだと思っています。
「AI自動制御」は無料のサービスですしね。
朝①での充電量を、
前夜の充電終了時間で、一括に調整するのではなく、
据置蓄電池、EV電池それぞれについて
朝①の時点での絶対充電量を個別に設定出来るようにしないと、
この事故は再発します。
本当に焦りましたよ、その朝は ((+_+))
よって、我が家では
この自動調整機能の使用を止めました。
日々の天気による細かな売電や買電には目をつぶって、
季節による日照量の大きな変化には対応出来るよう、
前年同月の売電・買電量を参考にして、
月ごとに深夜電力による充電量を
据置・EVそれぞれで手動調整するようにしています。
(冬は多めに、春・夏・秋は少なめに充電する、下表は我が家の設定)
毎晩、手動で設定変更するのではなく、
月に一回、上表の通りに設定を変更するだけなので、
そう手間ではありません。
下の写真は上表による手動設定でも、その日の天候に上手くミートした例で、
このケースでは日中、系統との売電も買電も行わずに済んでいました。
ニチコンのサポートさんには
「可能であれば、
EVの未充電ミスが起きないように
AIサービスとリモコンソフトを改修して欲しいです」
とFBしてみました。
今後のソフトアップデートで対応して頂けると嬉しいですが、
差分パッチでどんどん改善されていく昨今のPCやスマホと違って、
そんなハイパワーなハード・ソフトが載ったリモコンではないと思いますので、
後継の新型機から直るなんてことも覚悟しないといけません。
次回予告
HEMS、ECHONET Lite に挑戦してみます。
目標は、出先からスマホで
自宅の蓄電池・EVそれぞれの充電を
モニタ・コントロールすることです。
では、今日はここまで!