前回まで
外気温が氷点下になる冬季の場合の、
トライブリッドT3の深夜運転の状況を
ご紹介しました。
据置蓄電池への充電運転が面白い
前回、据置蓄電池は
充電開始すると、仕様最高充電速度の3kWで充電し、
満充電手前で減速しているとお伝えしましたが、
どうも、その運転パターンだけではないことが判明してきました。
図1はHEMSログからプロットした
据置蓄電池を深夜電力で充電するときの、
SOCと充電速度の関係です。
はい、隠しません・・・・私は「鉄分」も濃い方ですw
前回紹介した、充電スタートから最高速で充電し、
満充電直前のSOC95%(図1中の黒破線)から減速するのは、
この図の「特急(オレンジ)」です。
ほぼ、3時間でSOC0%→満充電までの充電が完了します。
理由はわかりませんが、同じSOC0%からの充電でも、
最高速まで加速せずに2.5kW前後の充電速度になるケースがあります。
これが図1中の「急行(緑)」です。
SOC95%(図1中の黒破線)を超えると、
特急と同様の減速ラインに乗って充電を停止させます。
また、これも何がトリガかわかりませんが、
急行の中には、途中から加速して、
特急ラインに乗るケースもあります(図1中、緑破線)。
急行に乗った場合、満充電には4時間近く掛かります。
特急や急行には、
充電スタート時のSOCが60%よりも低い(図1中の赤破線より左側)場合に、
乗ることができます。
しかし、充電スタート時のSOCが60%を超えた状態
(図1中の赤破線より右側)から充電を開始した場合、
充電速度は急行レベルまで加速することはなく、
速度2kW程度の「準急(黄色)」や
速度1kW以下の「鈍行(青)」にしか乗ることができなくなります。
「残りSOC20%だけだし、深夜時間帯があと2時間あるから朝までに満充電できるな」
なんて安心していると、この遅いラインに乗ってしまい、
全く充電速度が上がらずに、朝までに満充電になりません。
準急も鈍行も、SOC95%(図1中の黒破線)を超えると、
特急や急行と同じ減速ラインに乗るのは共通です。
図2に充電スタート時のSOCと
その充電中の最高充電速度の関係を纏めてみました。
特急に乗りたければ、
充電開始時のSOCはほぼ0としておかなければならないようです。
この理由は何でしょうかね?
・SOCってのは、かなり計測誤差があるため、
SOC60%を超えた辺りから崖(SOC95%)までの距離を
そのSOC誤差のために見誤って過充電してしまう恐れがあり、
SOCが半分以上残っている場合、
あまり充電速度を上げられない?
・充電速度の急加速・急減速は、電池を傷める?
そうなら、如何にも「生もの」って感じで、ワクワクします・・・・(アホ!)
メカニズムや理由は専門家にお聞きしないと解りませんが、
この辺りのクセ?をよく掴んだ上で、
深夜時間帯の充電量を決定していく必要がありそうです。
今回のLL
・電池は、据置→EVの順で使うこと。
(据置蓄電池の方が、充放電効率も高いので、電力単価的にも有利)
では、今日はここまで!