トヨタbZ4X試乗記(その4、デジタル機器) 2023年3月

前回まで
噂のトヨタ初の本格EV、bZ4Xの走りついて、
その感想をご紹介しました。

今回は、bZ4Xの車載デジタル機器についての感想を紹介します。

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ナビ
画面のサイズ、位置は、
最近の車のそれで、
リーフに比べてとても良くなっています。

操作は当然タッチパネルで、
右端に縦に配置されたメニューから直感的に操作できます。

左ハンドル仕様の場合は、
このメニューは左端なのかしら?

エアコンが物理ボタンなのも「良き」です。

写真1 ナビまわり

ナビで改善してほしかった点は2つ。

 ・ 信号待ちなどで止まっていると、
   同社のコネクテッドサービスである
   T-CONNECTが地図画面に割り込んできて、
   近くのイベント、グルメ情報などをゴリ押しwします。

   設定で出ないようにすることも出来るのでしょうが、
   運転に集中したいのに、
   ナビの画面のしかも運転席寄りに出てくるのは頂けません。

 ・ 表示されたメニューを閉じたり、
   1階層前のメニューに戻ったりするボタンが
   ナビ画面の左端付近に表示される。

   運転中は、やはり地図画面を出しておきたいのに、
   そのための「戻る」「クローズ」ボタンが、
   遠い左端に出てくるのは余計な視線移動となります。

スマホ充電・接続
センターコンソールには、
非接触充電に対応したスマホ置き場(蓋つき)があり、
iPhoneはMagSafe対応ケースに入れたままでも充電が可能でした。
(磁石による固定は無し)

写真2 非接触充電が出来るスマホ置き場

iPhoneとのBluetooth接続も簡単に出来ました。
上述のスマホ置き場に置いていても接続は切れません。

その上での、スマホ音楽の再生、
ハンズフリーでの電話の発信・着信・通話も問題なしです。

ハンドルボタン

写真3 ハンドルボタン(左)
写真4 ハンドルボタン(右)

 左側はオーディオ、電話、ナビメニュー操作、音声認識、
 右側は自動運転、車間設定、ドライブモード、メーター表示設定

と、良くある組み分けになっています。

ただ、メリハリに欠けた同じような色合い・サイズのボタンがプレーンに並び、

 「電話に出る・切る」、「自動運転を開始する・終了する」、

など、運転中に手探りで操作したいボタンが見つからずに、
余計な視線移動に繋がります。

ま、これは慣れれば良いだけですけどね。
(試さなかったけど、音声操作でも出来るのかな?)

自動運転
bZ4Xにも自動運転支援システムである
「Toyota Safety Sense」が装備されています。

レーンキープはやや控えめです。
明確に車がレーンをキープしようとして、ハンドルに強い反力を感じる順に、

 日産(5年前版) > トヨタ(1年前版) > スバル(5年前版)

と言った感じです。

車間キープは、
リーフよりも車間を広く設定できます。

ただ、前回、メーター表示の所でご紹介したように、
4段階ある車間設定状態の表示が非常に小さく、
今、どの車間設定を選んでいるのか、さっぱりわかりません(写真5)。

写真5 自動運転時の車間設定が表示される場所

AC100V電源ソケット(デジタル機器?)

写真6 AC100Vソケット

bZ4Xにもしっかり100Vコンセントがあります。

出力は1500Wとなかなかで、
キャンプや車中泊時などに重宝しそうです。
交流の周波数は50Hzとのこと。
(ちなみに、愛知県豊田市は60Hz地区ですが・・・・)

日産は最新のエクストレイルにはAC100Vがありますが、
もっと電気いっぱいの筈のリーフやアリアにはありません。
(e-NV200には100Vコンセントあったので、スペースの問題?)

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以上、今回は車載のデジタル機器についての感想でした。

でも、どれもEVならではのデジタル装備と言うよりは、
最近のトヨタ車共通装備への感想だったことからも、
テスラの様に「EVならではのコンテンツやサービス」は
まだ、トヨタだけでなく国産のEVには見られませんね。

コンテンツで客を囲え!

今後、昨今のスマホの様に、
EVにもAIとネット連携を活かした車内コンテンツに
専用のOSを必須にするなどしてメーカーがお客を囲うようになっていくと、
その地域のキラーサービスに接続できない後発やライバル社のEVは、
いくら性能や走りが良かったとしても、
締め出されることになっていくだろうと予想しています。

(MicrosoftのスマホOSがコンテンツが付いてこずに撤退したように・・・・)

例えば、従来は一度車を購入したら、
その後、次の買い替えまでの4~5年間は、
車はその性能や走りも、
コンテンツサービスも変わらないのが当たり前でした。

しかし、今後はスマホがアプリで機能を追加したり、
アップデートでバグを修正したり出来るように、
(そして、都度ユーザーの情報も同意の上に抜いて
 様々なマーケティングの参考としているように)
EVもユーザーの志向やネットサービスの発展に合わせて、
性能・特性やコンテンツを変化・改善し、
(ついでに、ユーザーに関するビッグデータの取得も行い)
毎日新しいことが起こる「飽きない車」が出て来るようになるのでは?

いや、そうじゃなくて・・・・

えっ? 改造にあたるので規制される?

そんなことで制約される国や車は、
世界のスピードから取り残されていくのかと。

コンテンツで変化出来る車や車載サービスには、
自動車メーカー個社だけでの対応は厳しく、
またもや欧州は徒党を組んで守りに入るでしょうし、
(対して、アジアは徒党が組めないようにされてしまっているのが残念)
車載OSも、結局はGAFAMや中国メーカーに牛耳られてしまいそうです。

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次回は、bZ4XとV2Hの接続等についてご紹介します。

では、今日はここまで!

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