太陽パネル効率の温度補正見直し 2023年8月

連日、カンカン照りが続いています。
皆様、くれぐれもご自愛ください。

さて、
太陽光パネルの発電量は日射量と強い相関があるのは当たり前ですが、
冬から春にかけて作成した日射量vs発電量回帰線からは、
この6月や7月の発電量が明らかに乖離してきています
(図1)。

図1 日射量と発電量の関係(6月,7月の発電量が回帰線よりも少ない)

これは、以前にもお話ししました通り
太陽光パネルの壁温上昇による発電効率低下のためです。

パネル温度上昇による発電効率の低下が、
冬から春ごろの予想よりもかなり大きかったようで、
月例で紹介していますお昼のピーク発電量予測のグラフ(図2)が
実際の発電実績値とかけ離れてしまっています。

図2 お昼のピーク発電量の予測と実績(150日目頃から予測と実績が乖離)

連日の猛暑により、
真夏のパネル壁温上昇時の太陽光パネル発電データが揃ってきましたので、
今日はこの予測方法を見直します。

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図3は、この1年間の、平均気温と発電効率(発電量/日射量)の月ごと変化です。

図3 平均気温と発電効率(発電量/日射量)の月ごと変化(過去1年間)

発電効率は、発電量/日射量が最高だった2月の数字を
100%として相対変化で示しています。

図3から、気温と発電効率には

 ・明確な負の相関がある
 ・冬→夏では、20%以上の効率低下がある
 (以前の予想では5%程度と見積もっていた)

ことがわかります。

図4のように、気温と発電効率の関係を散布図で整理しますと、
二次の相関関係があることがわかります。

図4 気温と発電効率の相関関係

この図4の2次回帰式を使って、
我が家の地区の例年の平均気温と平均日射量から、
図2のお昼のピーク発電量予測を補正しなおしたのが、図5です。

図5 お昼のピーク発電量の予測と実績(温度補正を見直した版)

結果、冬、春、夏にかけての1時間平均の発電量実績(オレンジ)
精度良く予測(黄色)できるようになったとともに、
年間で見てみると、夏至(170日目)よりも1カ月早い5月中旬(140日目)に
1時間平均の発電量がピークを迎える
ことがわかります。

発電量のBottomは新しい予測(黄色)でも冬至(12月下旬)のままですので、
我が家の太陽光発電は、1年の前半(1月~6月)の方が多くなると言う、
例年の感覚に合致した予測が出来るようになりました。

また、図5中の青い点は、
1時間平均値ではなく、お昼ごろの瞬間最高発電値を示しています。
雲間からの束の間の日射など、
パネル温度が高くならない時の発電出力であり、
こちらは理論通り夏至頃に最高値を迎えているようです。

また、冬でも1時間平均値よりも瞬間値の方がかなり高く、
冬でも日中のパネル壁面温度は
周囲の気温よりも高くなっている
ことが予想できます。

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我が家にも屋外の仕事に就いている家族が居ます。

幸運にもとても良い職場のようで、
様々な熱中症へのケアを行ってくれていますが、
この連日の猛暑、とても心配しております。

ちなみに我が家の柴犬様は、
最も涼しい部屋でお過ごし頂いております (^^;

では、今日はここまで!

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