今年の2月は日射量が過去60年で最も多い2月となりました。
また、近年では珍しく平年並みに寒い一ヶ月となり、
前月1月よりも平均気温が下回りました。
また、より寒かったお陰で
断熱リフォームの効果が一段と現れた一ヶ月でもありました。
恒例の我が家の電力動向、
今回は2025年2月分のご紹介です。
導入時期参考)
・太陽光 2010年4月〜(オール電化もこの時から)
・EV導入 2022年6月~(リーフ)、2024年6月~(ekクロスEV)
・V2H導入 2022年10月~
・断熱工事 2024年12月〜(窓、壁、床、風呂の断熱リフォームを行いました)
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1.太陽光動向
まずは、太陽光です(図1~3)。
図1に、毎日正午ごろ1hrの
太陽光発電のピーク出力を示します(日々の平均気温を併記)。

前述の通り、今年の2月はほぼ全日で晴天がとなり、
気温も平年並みに低温の日が続いたお陰で、
太陽光の発電量も順調に増加してくれる一ヶ月となりました。
図1の2月の発電量推移を見ると、
ほぼ理論値に近い発電出力が得られています。
図2に各月毎の日射量と発電量を、
図3に全天日射量vs太陽光発電量を示します。
なお、図2中の一点鎖線は、
過去20年間における日射量の最高値と最低値です。

2月の日射量(オレンジ●)は、
過去20年での最高記録(図2中の上側の一点鎖線)を超える多さとなりました。
(実際は、過去60年まで遡っても、最も日射量が多かった2月となりました)

一方で、図3の日射量vs発電量の関係を見ると、
2月のプロットは、通常の他のプロットよりも
かなり右下に寄っていることがわかります。
これは、2月の太陽光パネルの発電効率が低かったことを示していますが、
2月は平年並みに寒かったにも関わらず、なぜか発電量がそこまで伸びませんでした。
いよいよパネルが劣化してきたのでしょうか?
それとも、この2月は全く雨も雪も降らなかったことで、
田舎特有の土埃やこのところ大量発生し始めた花粉が
パネルの上に積もっていても、雨が洗い流してくれないため?
なのかも知れません。
確かにガレージのダーク系の車をよく見ると
洗車の翌日にも関わらず、既に多くの黄色い粉が積もってしまっています。
見てるだけで、涙が出てきそう・・・・・(;ω;)
この辺りは、今後の雨天の後などに
検証してみたいと思います。
2.据置蓄電池 SOH、充放電効率 動向
図4に、トライブリッドT3の据置蓄電池のSOH劣化について示します。
SOHの算出方法は、SOC 0%→100%充電時に要した電力量の合計値を用いています。

9月までは据置蓄電池の初期実効容量(SOHで86.5%付近)を底にして、
SOHの劣化が鈍化していましたが、
昨年10月辺りからはSOHの劣化が徐々に再開し始める傾向が見られました。
そのSOHの劣化傾向は、この2月も継続しています。
保証期間15年目(=横軸で5500日目に相当)でのSOH予測値については、
昨年12月の23%程度からこの1月、2月ともにほぼ横ばいの傾向となっています。
保証範囲のSOH50%が、実効容量(6.4kWh)に対してだったとしても、
この劣化傾向が今後も継続したとすれば、
11年目の途中にはSOH50%(図4の縦軸だと43%)を割り込むこととなります。
図4に冬の期間を追記してみましたが、
どうも寒い冬は劣化が早くなり、
暖かい春から秋にかけては劣化が落ち着くような傾向が見えます。
今後も引き続き、このデータを追ってみます。
図5は、HEMSのデータから算出した据置蓄電池の充放電効率の推移です。
こちらは引き続き 87 %前後を維持しており、性能劣化は見られません。
ただ、昨年同様、寒い冬の方が充放電効率も低下する傾向が見えています。

3.EV動向
お次は、EVです(図6)。
昨年6月から前車リーフに代わって、軽EVのekクロスEVでのデータとなります。
ランコス参考
原チャ 3円/km
最新ディーゼル車 5円/km
最新ガソリン車 6円/km
我が家の軽自動車 14円/km
(15年前のトルコン式トールワゴン)

まず、オレンジのEV電費ですが、
前月1月の7.6km/kWhから、この2月は7.4km/kWhとほぼ横ばいでした。
グレーのランニングコストも
先月1月の4.9円/kmから、この2月は5.2円/kmとほぼ横ばいとなっています。
ともに、月次の平均気温の低下分と考えています。
(図に平均気温の実績も追記しました)
図7と表1にEV充電池のSOH劣化推移を示します。


メーカー保証は、8年=2920日以内でSOH≧66%(但し走行16万km以内)ですが、
納車後9カ月のデータを外挿すると、8年目のSOHは昨年1月の約31%から、
この2月は約37%まで改善しました。
また、表1はこの2月末までの劣化傾向から外挿した
走行用電池のセグ欠け予想時期とその時の走行距離です。
1セグ掛けはちょうど1年後の来年3月下旬まで約2ヶ月延びました。
容量保証の8セグには、3年後の晩夏に達するとの現状での予想です。
さて、その時しっかり保証対応をしてくれるのでしょうか?
他のユーザーさんらの口コミによると、
日産サクラや三菱ekの走行用電池は、
最初に大きく劣化した後は、
徐々に劣化スピードが緩やかに抑えられてくると言います。
確かに先月までよりも今月の方が劣化具合に鈍化が見られますねv
こちらも、引き続き注視していきます。
4.電力供給・消費動向
我が家の電力消費の概略内訳はこちらやこちら。
まず、図8に平均気温vs自宅消費電力の関係を示します。

2月も前述の通り、(久々にw)順調に真冬の寒さが訪れており、
EV同様、気温の低下とともに自宅の電力消費も増加してきています。
今月も自宅の断熱リフォームが効果を発揮してくれたようで、
昨年1月〜2月頃の傾向と比較して、
同一気温で換算すると、
この2月の自宅消費電力が約3割も減るとの結果となりました。
断熱の効果は冬にピークとなりますので、
今後春以降は、ここまで省エネにはならないのでしょうが、
工事の甲斐があったと思えて、嬉しい結果ですv
確かに昨年の冬よりも、
エアコン暖房を使う時間が減っているように感じています。
断熱の効果、恐るべしw
図9に、同じく今回のリフォームで新品に交換したエコキュートの
夜間自動運転と昼間の手動運転の時間配分について
その理想配分と1月から2月末までの実績を纏めてみました。

今度のエコキュートはHEMSに対応しており、
太陽光発電の余剰電力が多い時間帯、季節には、
遠隔手動で沸上運転をかなり柔軟に行うことが出来ます。
上述の通り、この2月は一気に日照時間が多くなったお陰で、
図9中でオレンジで示す昼間の手動運転の時間が多く取れるようになり、
その分、図中で青で示す夜間の自動運転の時間を少なくすることが出来ました。
これも、この2月の自宅省エネに大きく役立ってくれていると考えています。
次の図10に、
家+EV全体での我が家の電力消費の動向を示します。

前月1月や前年2月との比較では、自宅消費(青棒)は、
断熱リフォーム工事やエコキュート交換のおかげで、かなり少なくて済みました。
一方で、この2月のEVでの消費電力(オレンジ棒)は、
前年1月と比較して、半分以下になりました。
これは、ekの電費がリーフと比べて良いことと、
EVを長距離旅行に使わなくなって月の走行距離が短くなっているためです。
また、家族の「通い」の都合で、毎年2月は走行距離が短くなることも効いています。
次の図11に、
家+EV全体での我が家の電力供給の動向を示します。

電力供給量についても、
前月1月や前年2月と比較して、かなり少なくて済んでいます。
EVは長距離での使用頻度が減ったために経路充電を止めて、
自宅での充電で運用を行うようにしたため、
昨年と比べてグレー棒(経路充電)が少なくなった一方で、
夜間電力(緑棒)での電力供給が増えています。
2月は太陽光パネルの発電量が1月と比べてかなり多くなってくれていることも
この図からよくわかります。
以上の結果、2月の夜間(緑)の買電も少なくて済みました。
5.電力単価動向
最後に電力単価(含・EV経路充電料金)です(図12)

(燃料調整・再エネ賦課・激変緩和含まず、EVの経路充電料金負担は含む)
この2月は
記録的に晴天が多く太陽光パネルが順調に発電してくれたことと、
断熱リフォーム工事により自宅の消費電力が少なくなったことで、
気温は前月1月より寒かったにも関わらず、
電力単価は1月よりも大幅に安価となりました。
結果、2月の電力単価は、
約21.9円/kWh(自宅+EV)
先月比-2.6円/kWh、前年同月比+4.2円/kWh
となりました。
(燃料調整、再エネ賦課、激変緩和補助金を含まず)
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3月からは、1年で最も日射量が多くなる時期となります。
引き続き毎日の電力単価計算が楽しくなる季節ですw
2月に見られた太陽光パネルの発電効率の低下が、
パネルの劣化なのか、汚れなのかについても気になるところです。
次回も、4月初旬頃に3月分の電力動向をご紹介させていただきます。
では、今日はここまで!