トヨタbZ4X試乗記(その5、V2H接続) 2023年3月

前回まで
噂のトヨタ初の本格EV、bZ4Xの
ナビやコネクテッドサービスなど車載デジタル機器について
その感想を紹介しました。

今回は、V2H機器との接続について
その使用感などを紹介します。

トライブリッドT3との接続
接続はまったく問題なく、
正常にbZ4XがV2Hシステムに認識され、
余剰太陽光による充電が始まりました(写真1)。

写真1 余剰太陽光電力によるEV充電(bZ4X接続時)

次に、深夜電力での充電を想定して、
系統電力によるEV充電を行ってみたところ、
写真2のように、
トライブリッドT3のほぼ最高速度(6kW)での充電も出来ました。

写真2 系統電力による6kW充電

HEMS(Nature Remo E)との接続
こちらも問題なく認識されました(写真3)。

写真3 HEMSとの接続

68.5/0.96 = 71.4 kWh

ですので、
bZ4Xのスペック通りの電池容量がHEMSに認識されています。

今回、お借りした車は、
まだ、走行距離500km程度の新車でしたので、
これがヘタって来ると電池の容量がどうなっていくのか?
は気になるところです。
(ちなみに我が家のリーフは、使用5年で電池容量が15%減りました)

HEMSでの遠隔操作
スマホからの遠隔操作もほぼ問題なく出来ましたが、
リーフと同じように、
唯一、充電コネクタの接続・解除が
HEMS遠隔からでは出来ませんでした(写真4)。

でも、これはbZ4X特有の問題ではなく、
やはりトライブリッドT3とHEMSの相性によるものかと。

写真4 HEMSでのコネクタ操作はリーフ同様に不可

充電ポートの位置
ガソリンの給油口は、
かつては変な位置にある車もありましたが、
(リアのナンバー裏とか、リアランプ裏とか、トランク上面などなど)
現在は、左右どちらかの後部フェンダーにあるのが殆どで、
ガソリンスタンドも、それを想定して作られています。

リーフの充電ポートはご存じの通りボンネット中央前端。
前向き駐車は駐車時に左右スペースがわかりにくいのと、
発進時の後方やフロントコーナーの確認が面倒ではありますが、
充電ケーブルがポートに届かないトラブルは、まずありません。

一方、最近のEVの充電ポートは、
下表のとおりです。

表1 充電ポートの位置

青の配置では、充電ケーブルが届かないトラブルは殆ど発生しません。
前向き駐車が億劫なことぐらいかと(図1)。

図1 充電ポートがフロントや左前フェンダーにある場合の充電
  (リーフ、Honda e、アリア急速、bZ4X急速など)

緑の配置の場合、バックで止められる充電スペースの場合は問題が起きませんが、
高速SA充電器に良くある、進行方向左側に充電器がある駐車スペースの場合に、
充電ケーブルが短かったりすると、かなり苦労します(図2)。

図2 充電ポートが右後フェンダーにある場合の充電
  (サクラ、MX-30 EV、アイオニック5、アウトランダーPHEVなど)

黄色の配置の場合は、高速SAの左側充電器は、Uターンで対応も出来ますが、
一般的に短いものが多い普通充電器のケーブルが、どう工夫しても届かない
と言う憂き目に会うことがあります(図3)。

図3 充電ポートが右前フェンダーにある場合の充電
  (アリア普通、bZ4X普通、ATTO3など)

bZ4Xも、普通充電のポートがこの黄色配置(右前フェンダー)であり、
ショッピングモールなどで買い物中にちょっとの普通充電をしようとすると、
悔しい思いwをしそうですね。
(大して入らないのですが、なぜか得した気分になるんですw)

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以上、
5回に分けてトヨタ初の本格量産EVである
bZ4X試乗の感想を述べて来ました。

同社初の量産EVのため、
どうしても初物のアクスル系や電池、制御機器にコストを多めに割かざるを得ず、
乗り心地や、デジタル機器の煮詰めは、まだまだの感があります。

でも、巷でディスられまくっている程の失敗作EVだとは感じませんでした。

それよりも、
EVと全世界のネットサービスとの高次元での融合は
トップ自動車メーカーである同社と言えども、
個社だけの頑張りではとても不可能であり、
GAFAMなど強い提携相手と組めるのか?
が気になるところではあります。

同社独自の車載システム向けOSの開発も進めているとのことですが、
「恣意的に知らんぷりされてしまった」
B-TRONのようなことにならないことを祈るばかりです。

では、今日はここまで!

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