ニチコンAI自動制御の試用開始 2024年8月

ニチコン社のこれまでの機械学習AIと翌日の天気予報から、
据置蓄電池の夜間電力での適切な充電量を自動設定してくれる
同社ネットワークサービス「AI自動制御」について、
我が家でもこの8月1日から試行を開始しました。

1カ月間の試行で省エネ効果等が良ければ、
そのまま、9月以降も定常運用を行う予定です。

*************************

0.なぜ、翌日の天気で夜間電力による据置蓄電池の充電量を変える必要があるのか?
こちらこちらご覧ください。

1.これまでの方法
季節と天候(気温)から夜間電力での据置蓄電池への充電量を
トライブリッド導入後1年間の使用データを参考に
表に纏めて運用していました(表1)。

表1 我が家用、夜間電力での据置蓄電池への充電量設定表

表がビジーなので、昨今の天気動向から気温+5℃での今月分を取り出すと以下の通りです。

翌日の天気が
 快晴~曇の場合 → 据置蓄電池SOC   0%
 曇~雨の場合  → 据置蓄電りSOC  40%
 雨の場合    → 据置蓄電池SOC 100%

つまり、殆どの日は夜間電力での据置蓄電池の充電は不要で、
「一時・時々・終日雨が降る」との予報の場合にのみ、
その雨の程度に合わせて、40~100%の充電が必要
として来ました。

余談)
我ながら充電量が少なめで「やや危険側」、
つまり、昼間の時間帯に電池が枯渇し、買電が発生しやすい設定
と感じています。
でも逆に、過度に「安全側」(充電量を多め)へ振ってしまうと、
今度は虎の子無料の太陽光発電電力を、安価に電力会社へ売ってしまうことになり、
それが癪なので最適値よりも「危険側」に振ってしまっている?w

さて、ニチコンさんの機械学習AIは、
最適値に設定してくれるのでしょうか?

**********************

2.試行準備
(1)EVへの充電を夜間電力充電のみとする(経路充電を止める)

これはMustではないのですが、
AI自動制御の効果のみを見ておきたいので、
今月の試行期間では、EVの充電も夜間電力での充電のみに限定しました。

EVを経路充電すると、
走行消費だけでは電力を使い切らず、
その余った電力を家でお得に使おうとして、
色々と余計wな手動操作をしてしまうためです。
今回は完全に「AI自動制御」先生に操作を委ねてみます。

なお、トライブリッドT3の場合、
当初はEVが接続されていると、この「AI自動制御」が誤作動し、
翌朝、EVが充電されていないとの事故が多発していましたが、
2023年の11月の改修にて、EVが接続されていても「AI自動制御」が誤作動しなくなっています。

こちらも、今回の試行でシステム改修の成果を確認したいと思っています。

(2)トライブリッドT3に、自宅の郵便番号を入力しておく
こちらは必須で、
「AI自動制御」が使う翌日の天気予報について、
自宅最寄りの天気予報を間違いなくシステムが使えるように、
T3のリモコンに自宅の郵便番号(7桁)を正確に入力しておく必要があります。

(3)「AI自動制御」のためのデータ取り運転(最長1週間)
ニチコンのネットワークサービスサイトで、
「AI自動制御」を申し込むと、翌日から「AI自動制御」が有効になります。

ただし、申し込み後の最初の1週間は、
天気と太陽光発電量の関係、その家の日中の電力消費量のデータを
「AI自動制御」システムが蓄積するために、
夜間電力での据置蓄電池への充電は、100%固定となります。

「買電よりは売電の方がマシ」の「超安全側」設定固定運転です。
「AI自動制御」申し込み時に「苦情は受け付けない」が条件となってはいるものの
「お宅のAIの所為で、高い電力を買電させられた」
との苦情をニチコンさんは極力避けるようにしています。

我が家では先月末の1週間をこの期間に充てて、
遅くとも8月1日からは「AI自動制御」がスタートできるように申し込みました。

この「データ収集」期間の実績は下表2の通り。

申し込みから日数天気予報我が家の
表1での
SOC(%)
夜間電力充電量
SOC(%)
昼間電力余剰
による売電量
(kWh)
昼間電力不足
による買電量
(kWh)
備考
1日目晴~雨40%100%
多い
8.7 kWhなし申し込み翌日、
データ集め運転の初日
2日目20%100%
多すぎ
8.7 kWhなし
3日目晴~曇20%100%
多すぎ
12.3 kWhなし
4日目曇~雨70%0%
少なすぎ
なし4.1 kWh
5日目曇~雨60%90%
やや多い
4.4 kWhなし
6日目20%100%
多すぎ
9.0 kWhなし
7日目20%0%
Good
なしなしデータ集めが完了し、AI自動制御運転が開始
8日目晴~曇20%0%
Good
なしなし
9日目晴~曇20%0%
Good
なしなし
10日目20%0%
Good
0.9 kWhなし
11日目晴~雨40%18%
少ないかと思ったけどGood
なしなし
表2 「AI自動制御」 データ収集時(1~6日目)と本番制御時(7日目以降)の挙動

表2から、
 ・ データ収集期間のSOCは100%固定の筈だったが、雨の日に0%に設定された(結果、見事に買電が発生w)
 ・ 手動設定では、20,30,40,50,60,70,100%に設定できるが、AIは0,90%など手動では不可な設定も使用
 ・ データ収集は最長1週間とのことだったが、我が家では1日少ない6日間で終了した
 ・ 手動では不可能な1%単位でSOCを設定している?(SOCのヒスや誤差かも知れないが・・・)
の特徴が見えます。

ただ、「データ収集」が完了した7日目以降は、
今のところ、見事に「買電無し・売電もほぼ無し」を達成しており、
しかも我が家のSOC設定(表1)よりも、更に危険側(SOCが少ない側)に寄せて、
売電も買電も避けられるような巧いSOCを選んでいますね。

また、この期間、EVもV2H接続させていましたが、
「AI自動制御」とV2Hの制御とは完全に切り離されているようで、
朝には設定どおりのSOCにEVが充電されており、
以前の「朝、EVが充電されていなくてビックリ!」
のようなことは全くなく、誤作動はしっかりと解消されていました。

***********************

まだ、正式な「AIによる自動制御」を開始して5日間しか経っていませんが、
今のところ「AI、侮れぬな(言いにくいw)・・・」と言ったところですww

この試行の結果は、8月の各週ごとにご紹介していきます。

では、今日はここまで!


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA