8月に試行したニチコンさんのAI自動制御は
勝率4割と散々な結果で、9月からは元通りT3運用経験に基づく手動設定に戻しています。
今回は、この9月の手動設定と8月のAI自動制御の比較結果をご紹介します。
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図1は8月のAI自動制御による、
前夜天気予報にて設定した据置蓄電池充電量と、
翌日日中の太陽光パネルの発電量の比較です。
図中の赤い破線が、理想的な充電量のライン、
プロットされている各丸点が実績値で、
各丸点の色は、
青(勝ち) 余計な買電や売電の実績量 SOCで±20%以内
黄(引分) 余計な買電や売電の実績量 SOCで±20%超~40%以内
赤(負け) 余計な買電や売電の実績量 SOCで±40%超
としています。
AI自動制御の特徴として、
・前夜時点で曇りの予報の時(横軸で8~15の範囲)、理想の充電量から大きく予想を外す
・前夜時点で「快晴」の予報時にも、据置蓄電池に100%充電してしまう(図中右上の赤点群)
・前夜時点で悪天候の予報なのに、据置蓄電池の充電量が少なすぎる(図中左下の赤点群)
がありました。
予想の外し方にもう少し一貫性があるのであれば、
「慣れ」で使いこなすことも出来るのですが、
「ご乱心w」レベルのため8月末でAI自動制御の試行は終了しました。
図2は、従来の経験表(表2、前夜時点での翌日天気および気温の予報を利用)に基づいた、
手動設定による据置蓄電池充電量設定を行った9月1か月間の結果です。
図1と同じフォーマットで記入しています。
図2中の、縦軸0~19%付近と71~99%付近の薄黄色のハッチングは、
手動設定の場合に選べない充電量範囲を示しています。
(手動で選べるのは、20、30、40、50、60、70、100%の7設定のみ)
図1と比較して頂ければお分かりの通り、
各プロットが理想の赤破線の近傍に集まってくれているとともに、
誤差の少ない青いプロットが支配的なことがわかります。
表1にAI自動制御と手動設定での比較結果を纏めます。
表2に我が家で使っている経験表も載せておきます。
表2 トライブリッドを1年間運用した経験に基づいて作成した据置蓄電池充電量手動設定用の「経験表」(我が家の場合)
表1の通り、勝率で倍半分となり、手前味噌ですが「経験表」の圧勝となりました。
手動設定での特徴としては、
・充電不足側(図1、図2での左下の領域)へは予想を外さなない
ことが挙げられます
8月は後半に台風が多く天候が荒れたものの、
9月も後半は秋雨前線がフラフラしていたために負けじと天候は不安定でしたので、
天気予測の困難さでは似たような2カ月でした。
ただ、「AI自動制御」の名誉のために補足しておくと、
手動設定では、前夜の天気予報のみならず、翌朝の天気予報での追充電も可能です。
このために、前夜にはやや少なめに手動設定で充電しておき、
翌朝の天気予報を見てから追加の充電をすることで、
充電量をより理想量に近づけやすく、また充電不足側へは予想を外さなくなります。
AI自動制御も、翌朝付近の天気も判断材料に入れると
もっと精度が上がってくるのかと思いました。
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まぁ、手動設定で良いのは、
「予想を外しても、悪いのは自分だし」
と納得できるところなのかも知れませんねw
そういう新しいものを敬遠する奴は、
いつまで経ってもAIなどを使いこなすことは出来ず、
世界のスピードに置いて行かれるのかも知れませんが・・・
では、今日はここまで!