前回まで
12月(-4~18℃)の充放電効率は、
据置蓄電池 87%(電池は、使用3か月の新品)
V2H/EV 77%(暫定値、電池は、5年落ちの中古)
となりました。
深夜電力→朝晩利用の損益分岐である
充放電効率 60%以上
をともに満足しており、とりあえずは一安心。
V2H・EVの充放電効率を考察
上述のEV充放電効率の暫定値 77%は、
HEMSに表示されたSOCから算出した暫定値で、
リーフから送られてくるSOC値の精度が怪しいため、
今日はもう少し精度良い充放電効率の算出を試みます。
我が家の日産リーフ40の電池劣化状況
ご存じ LeafSpy で結構赤裸々に見ることができます。
(使用5年、6.6万キロ走行)
AHr = 98.31
SOH = 85.16%
となっています。
フル12セグ→11セグのSOHボーダーが、
85%
ですので、もうすぐ1セグ欠けになりそうです。
満充電(SOC=100%)での充電容量は、
AHr × 350V = 34kWh
となっており、
新車時の40kWhと比較して15%程度の容量減で、
SOHの数値ともよく一致しています。
我が家のリーフの場合
満充電時の航続距離は、
240km(エアコン不使用時)
と表示され、
こちらもリーフ40新車時の
281km(ネット口コミ参考)
から、約15%の短縮となっており、
SOH、満充電容量、航続距離の3数値から
EV電池の劣化オーダーはよく一致しています。
以上から、我が家のリーフは現時点で、
バッテリー劣化度合 15%
SOC100%時の容量 34kWh(LeafSpy)
となります。
V2Hで利用可能な電池容量
トライブリッド純正の据置蓄電池は、
放電下限 0%
充電上限 100%
で、SOC丸々の容量を自宅で使うことができます。
仕様上は、
公称容量 7.4kWh
実効容量 6.4kWh
です。
こちらはまだ、買って3ヶ月なので、
劣化はしていないと思っております (^^;
一方、EVはV2H利用時に、SOC丸々全ての容量が使えません。
下表に国産車の有名どころを纏めてみます。
メーカー 車種 | 年式 | 新車時 電池容量 (kWh) | 放電下限 SOC% | 充電上限 SOC% | 新車時 V2H 利用可能容量 (kWh) |
日産 リーフ40 アリアB6 サクラ | 全年式 | 40 66 20 | 約10% | 100%未満 | 36 59.4 18 |
三菱 Ek クロスEV | 全年式 | 20 | 約10% | 100%未満 | 18 |
三菱 アウト ランダー PHEV | 2022年式 | 20 | 約4% | 94%未満 | 18 |
トヨタ bZ4X | 71.4 | 約10~30% | 約100% | 50~64 | |
トヨタ プリウス PHV | 2022年式 | 8.8 | 約0% | 約100% | 8.8 |
ホンダ Honda e | 35.5 | 約15% | 約96% | 28.8 | |
マツダ MX-30 EV | 2022年式 | 35.5 | 約10% | 100%未満 | 32 |
上表を見ると、「約」とか「未満」とかが気になりますねw
我が家の5年落ちリーフ40は、
現在、リモコン上やHEMSでの表示を見る限りは、
SOC 15%~98%(100%と表示されるときもあり)
の間で使えています。
新車時のV2H利用での数字がわからないため、
この下限15%や上限98%が、上表の仕様の範囲なのか、
電池劣化の結果なのかがわかりませんが、
我が家では劣化込みの電池総容量34kWhの
概ね8割が自宅で利用可能との結果です。
(1/31追記 下限15%はトライブリッドT3の仕様でした)
ただ、LeafSpy上のSOCと
リーフのメーター上の充電残量は
総量で5%程度LeafSpyの方が多めにカウントされるとのことなので、
現在の我が家のリーフの電池総容量 34kWhから、
我が家がEV・V2Hで使える電池容量は少なめに見積もって、
34 × 0.75 = 25kWh
となります。
ここで注意すべき点は、
・このEV電池へ25kWh貯めるためには、25kWhの電力だけでは足りないこと
と
・25kWh貯まったEV電池から、丸々25kWhの電力を自宅で消費するのは不可なこと
です。
つまり、
SOC 15%→98%まで自宅で充電し、
その後、SOC 98%→15%まで自宅で消費した際に
EVに充電するときに要した電力量 A
EVに貯まった電力量 25kWh
EVから自宅で消費出来た電力量 B
は、それぞれ、A>25>B となるはずです。
充放電効率は、この B/A で算出しますので、
A、Bそれぞれの数字を、HEMSログから探ってみます。
12月のEV・V2H充放電実績
まず、EVから絞り出せた最大電力量 B の数字です。
たった1日で、EVの電池を丸々消費できる日が中々無かったのですが、
冬場で、天候が悪く、家族が多く家に居て、EVを使わなかった日が1ケースあり、
その時の自宅でのEV電池からの総消費電力量が
21.1kWh
でした。
また、この日は日中、太陽光により1.8kWhのEV電池への充電がありました。
お次に、深夜電力でEVへ満充電した日の消費電力量 Aの数字です。
こちらは3ケースほどあり、数値はほぼ一致していて、
28.3kWh
の電力をEV満充電のために消費していました。
以上から、
我が家のトライブリッドT3での、
EV・V2Hによる充放電効率は、
21.1/(28.3+1.8) = 70%(12月)
との結果となりました。
内訳は
充電効率 25/(28.3+1.8) = 83%
放電効率 21.1/25 = 84%
との結果でした。
日産リーフの充電効率は同社のカタログを見ると、
新車時の40kWhの満充電に、48kWhの電力が必要と書かれており、
40/48 = 83%(リーフ付属のAC充電ケーブルの場合)
となり、我が家の数値とよく一致しています。
一方、放電効率については
トライブリッドT3はEV・V2Hでの
定格出力時の放電効率を公開しており、
EV/V2H放電効率 91%(定格出力時)
で、上の我が家の84%と比べてかなり高いですが、
トライブリッドT3のV2H定格出力は6kWなのに対し、
我が家でもさすがにそんな高出力では使い続けませんので、
このEV放電効率84%ってのは、
そうおかしくない数値だと見ています。
今回算出した、充放電効率 70% も
前回の暫定値(77%)と比較すると、
この数ヶ月に請求された電力料金との整合性も高く、
こちらの方がリーズナブルな数字に見えます。
今後も、
より精度の高い数値が得られるよう
機器を壊さない範囲でw
いろいろデータを集めてみます。
では、今日はここまで!